和室に合うローソファの選び方・完全版
その一方で、家における和室は居住空間というより物置になっていたり、何かと持て余されがちです。
なんで?いや分かる。
和室に合うインテリアって少ないし、座椅子や座布団では長時間くつろぎにくい。和室、なんだか使いにくい。
そこで提案したいのがローソファです。
和室にソファ?と意外な感じもしますが、実はとっても相性抜群。
このコラムでは、和室にソファが合う理由、ローソファ選びのポイントなどをじっくりご紹介します。
和室にローソファが合う4つの理由。
和室もローソファも「床に近い暮らし」。
和室が日本由来なのに対し、ソファは欧米由来のインテリアです。それって合うの?合わなくない?
確かに、和室に普通のソファを置くとインテリアの高さのバランス、テイストのバランスが崩れて、ちぐはぐな印象になります。
普通のソファとローソファ、和室に置いてみた様子を比較してみましょう。
こんな感じで、ローソファの方が和室になじみます。何で?
それは、和室もローソファも元々「床に近い暮らし」前提で作られているから。
和室は畳に腰を下ろす前提なので、天井が低く作られていたり、窓の位置が低めだったり、視点が低く作られています。和室用のインテリア(ちゃぶ台、こたつ、座布団、座椅子など)も同様です。
そして、ソファは欧米由来のインテリアですが、ローソファはそれを日本の暮らしに合うように再設計したもの。
HAREMのブランドの起源となった「スキップソファ」も、こたつや和室に合うソファとして1982年に開発されました。
床に近く、視線が低いもの同士だから当然相性もいい。相性が良いから、すっとなじむ。
天井が低く作られている和室に大きなソファを置くと圧迫感や違和感が生じますが、背の低いローソファなら和室と一体感があり、部屋を広く感じ、よりリラックスしやすい環境になります。
「床暮らし」ベース同士だから当然合う!
これが一番最初に言いたかった、和室とローソファが合う理由その1です。
ソファでも畳でも、どこでもゴロゴロできる。
想像してください。
スーパー銭湯の湯上がりで、待合スペースが畳敷で、ビーズクッション、漫画の棚がある。
寝転びますよね?
夏休み、祖父母の家(日本家屋)にて、縁側の隣の和室に籐の枕が置いてあります。
寝転びますよね?
係の人やおばあちゃんに叱られたら「何で!?」ってなりますよね。
そんな風に、畳には「ゴロゴロ is OK」なムードがあります。
そして、ローソファももちろん「ゴロゴロ is OK」です。HAREMには寝転ぶ前提ゴロゴロ推奨デザインのソファがたくさんあります。
ローソファの上でゴロゴロして、そのまま畳に転がり落ちてもゴロゴロ。本を読むもよし、スマホをいじるもよし、そのままうたた寝、それは至福。
空間全部が寝転がれるから、家族で場所の取り合いも回避できる。
休日の昼下がり、平日の晩ごはんの後、家族それぞれ好きなタイミングで思う存分ゴロゴロできます。
和室もローソファもゴロゴロ推奨だから、心の底から思いっきりくつろげる!
それが和室とローソファが合う理由その2です。
小上がりの和室に置くなら、絶対ローソファ!
世の中に「絶対」と言えることは数少ないけど、これはその一つ!
畳敷きに限らず、小上がりスペースに置くなら背の高いソファではなくローソファがおすすめです。
まず小上がりスペースのメリットとしては、
✔︎ 下を収納スペースにできる
✔︎ 腰掛けられる場所を増やせる
✔︎ 空間が立体的になっておしゃれに見える
✔︎ 段差を付けることで視覚的に空間を区切れる
といったところ。リビングが別にある場合は、客間やキッズスペースとして活用されることが多い空間です。
そしてそこにローソファを推したい理由は、
小上がりの高さは20〜40cmが多い
= その分、天井が低くなることが多い
= 天井が低い部屋に背の高い家具を置くと圧迫感でパンパンになる
= 下手したら、小上がりが物置に見えてしまう
= ソファを置くなら絶対ローソファがいい!
こういう公式により、いつもより強めにおすすめしております。
小上がりだからといって必ずしも天井が低くなる訳ではないですけども!
もういっちょ、ローソファの中でもおすすめしたいのが
・幅180cm以上
・座面が分かれない(寝相で崩れない)
・背もたれを動かせる
タイプのローソファ。
このタイプは簡易ベッドとして使えるので、キッズスペースのお昼寝ベッドとして、客間の来客用ベッドとして、一粒で二度三度おいしく活躍します。
※ソファをベッドとして日常的に長時間使うこと(就寝用等)は非推奨としており、HAREMでは保証対象外としています。
天井が低い部屋に大きな家具を置くと圧迫感がモリモリになってくつろげない!
そうならないための、(小上がりの)和室にローソファが合う理由その3です。これはもうほんと絶対なんだから。
和室と洋室、雰囲気の境目を繋ぐローソファ。
和室と洋室がフラットに繋がるリビングダイニング。その境目に置くなら、背の高いソファよりローソファがおすすめです。
まず、この写真のローソファの位置に、普通の高さのソファがあると想像してみてください。Imagine all the people…
和室と洋室の空間がはっきり仕切られ、それぞれの空間にソファが圧迫感を与えてしまいます。
一方、写真のような向こう側の部屋まで見渡せるローソファなら、空間を広く感じることができつつ、和室/洋室の空間をやんわりと仕切ることができます。
逆に、空間をはっきり分けたいならソファの背は高くていいってこと!ローソファ専門店としてはあまり大きな声では言えないんだけどね。小声では言うけどね。
また、ソファは欧米由来ですが、ローソファはそれを日本の暮らしに合うように再設計された和洋折衷なインテリア。
洋室にも和室にも合うから、2つのテイストの違う空間をきれいに繋ぐ架け橋にもなります。
当店・ローソファ専門店HAREMでは、和室と洋室の間に置くソファとしてキャリーソファがめきめき人気上昇中。
背もたれを動かして好きなところで、好きな方を向いてくつろげるのが大きな特徴で、
裏面が滑り止め仕様だからもたれてもずれません。
例えば、TVを見てごろごろする時は和室側、キッチンで料理してる人とおしゃべりする時は洋室側と、気分やシーンで座る向きを変えられます。
和室にキャリーソファをご購入される方には、和室に背もたれだけ置いて即席簡易ソファとして使うという声も。
また、背もたれに隙間ができるから、その間を通れて、座面の上も動線になる。背もたれを床に下ろせば、移動はさらにスムーズに。
ソファの上を通れれば、移動でいちいちソファを回り込む必要が無くなり、ストレスを軽減できるのも良いところです。
キャリーソファをど贔屓してしまいましたが…人気だから…つい…
和室と洋室の間にローソファを置くと、空間が広く見える。和と洋、異なるテイストを繋ぐ架け橋になる。それが和室にローソファがおすすめな4つめの理由でした。
以上、「ローソファって和室に合う!なぜなら…」を力説いたしました。
新築に和室を計画中だけど使いこなせるかなと不安な方、現在進行形で和室の扱いに困っている方に届きますように!
根拠をとくと語ったところで、続いて実践編でございます。
和室にローソファ、選び方のポイント
畳を感じたいなら、フロアソファ。
畳のイグサの香りや畳の素材感が好きな方、ソファでも畳でもゴロゴロしたい!という方には、フロアソファがおすすめです。
▼ フロアソファはこんなソファ
・座面高20cm以下
・脚がない(ウッドフレームも無い)
・床に直置きタイプ
・床と一体感があるデザイン
畳(床)との距離が近いので、イグサの香りを嗅ぎながらソファでくつろげたり、脚を畳に放り投げてごろごろできます。
床とソファの段差が少ないから、ソファに寝転がってごろごろ、その勢いのまま畳に転がってもOK!座面高15cm以上のソファはゆっくり転がり落ちてくださいね。
畳を傷つけたくないなら、やっぱりフロアソファ。
畳にへこみ跡を残したくないなら、体重負荷が「点」で集中する脚付きのソファより、「面」で分散する脚なしのソファがおすすめ。つまり…
例えば、このような(↑)4本脚のソファは体重負荷が4点に集中するので、長期間使用すると脚の部分の畳がへこんでいきます。
このような(↑)脚なしのソファは体重負荷が「面」でかかるので、畳に跡が残りにくいです。
私自身、畳につみきソファを置いて5年使用していましたが、体重負荷による畳の凹みは一切見受けられませんでした。
脚なしのウッドベースありのソファの場合…木と畳ってめちゃくちゃ相性いいんですが!全力でおすすめしたかったんですが!「畳を傷付ける」という点では微妙です。
ソファの設置時に畳を傷付けないように気を付けても、ソファ着席時など日常使用時の体重負荷により、ウッドフレームのエッジ部分が毎日じわじわと畳を傷付けてしまう恐れがあります。
ソファの下にラグを敷くと解決しそうですが、畳+ラグ+ソファの組み合わせは湿気が逃げにくく、カビやダニが発生しやすい環境に。別の問題が…!
木のソファと和室、コーディネートとしてはすごい素敵なんですけどね。
ちなみに木でこれだけ要注意なので、アイアンはもってのほかです。出禁です。
畳に跡を残さない、畳を傷付けないことを考えるなら、畳に接する部分が畳を傷付けない素材かが重要です。
ウレタン製のソファ、木が表面に出ていないソファであれば、畳の上でも安心してご使用いただけます。
▼ まとめ
畳を傷付けないことを重視するなら、以下のソファがおすすめです。
・脚がなく、床に直置きタイプ(フロアソファ)
・畳を傷付けない素材(ウレタンソファや、木部が表面に出ていないソファ)
畳の跡・傷は、賃貸派にとってはもちろん痛い。持ち家派にとっても、ソファの配置変えがしにくい(したら跡・傷があらわになる)ので大きなデメリットです。愛のままにわがままに暮らしても、畳だけは傷付けずにいきましょう!
和室でこたつとローソファを併用するなら。
こたつに入りつつソファでくつろぎつつを両立させるなら、ソファの高さは座面高20cm以下がベター。
その中でも、こたつで寝転びたいか、足だけ入れれば十分かによってベストな座面高が変わります。
こたつに合うローソファの選び方については、こちらのコラムでしっかりめに紹介しています。
ちなみに、「和室に合うソファ」と「こたつに合うソファ」は同じ床暮らし系なので、おすすめするソファも大体被ってきます。
和室に合うってことは、こたつに合うってこと!
和室におすすめのローソファ 4選
和室に置くローソファの選び方のポイントは何となく分かった!けど、にしても、ローソファって意外と種類多いな?どれを選べばいいのやら?
分かります!そんな方に向けて、和室におすすめのソファを4種に絞りました。
当店でも実際に和室に置く方に人気のソファたちです。ちょっと気になる方も、本格的に検討したい方も、ぜひ覗いていってくださいませ。
和室×ソファのコーディネート 見本帳
一般的な洋室より、なかなかハードルが高そうな「和室×ローソファ」のインテリアコーディネート。確かに畳や障子がある分、洋室より癖つよです。
そこで「和室にソファ、こう合わせれば間違いなし!」な見本帳&手引きコラムを作りました。
ナチュラル、和モダンなど、インテリアスタイル別に紹介しているので、まずは好みのスタイルを見つけてみましょう!
コラム「和室をおしゃれな空間に!和室×ローソファのコーディネート例」
和室×ローソファ 納品事例 8選
お客様から頂いた納品写真から、和室にソファを置いているものを8つほどセレクトしました!
私が色々と言葉を尽くしたところで、結局一番参考になるのがカスタマーレビューです。いいの。実際そうだから。
和室にソファを置くイメージが、きっと今よりずっと膨らむはず。見てるだけでも楽しいので、お気軽にどうぞ!
和室で気を付けたいソファのメンテナンス
カビ・ダニの発生を防ぐには?
フローリングならまだしも…
脚付きのソファならまだしも…
畳の上にソファをべたっと直置きして、畳やソファがカビることない?ダニは繁殖しない?
大丈~夫!とは言い切れない!
やはり、そもそもカビが生えないフローリングや、ソファ下の通気が良くなる脚付きソファに比べて、畳+フロアソファは湿気がこもりやすく、カビやダニのリスクが高まります。
さらに言うと、畳+ラグ+ソファはもっとリスクが高まります。
でも大丈夫!今度は本当に大丈夫。
カビ・ダニが発生しないための、ソファのメンテナンス方法をこちらのコラムにまとめました。万が一カビが発生した際の対処法も紹介しています。
色々な方法を紹介していますが、要は “換気は大事” です。
このコラムを書いた後に恐る恐る和室に4年放置したつみきソファの裏面を見ましたが、何事も起こってなくてホッとしました。案外大丈夫。みんな怖がらないで。
でも本当に環境次第なので、和室+フロアソファ使いの皆さんは、まずはソファの裏側を覗いてみましょう…。
ローソファが気になってきたら…
以上、和室とローソファの魅力や選び方のポイントを紹介してきました!
ここまでご覧いただきありがとうございます。6000文字超えです。
それでも最初は狂気の9000文字超えで、このコラムに載る予定だった(けど文字数を見て怖くなってやめた)「和室とローソファのコーディネート例」「和室におすすめのローソファ4選」を別のコラムに分けることにしました。またご覧いただけると幸いです。
このコラムを読んでローソファに興味が出てきた方(感謝!)へ、ローソファのことがもっとよく分かる4つの方法をご案内します。
資料請求やオンライン上でもうちょっと調べる。
HAREMでは全15種類のローソファを取り扱っています。
数だけ見るとめっちゃ多い訳ではございませんが、ローソファだけでこんなに数があるのは結構珍しかったり。
商品比較に向いているのは、全商品の簡単な情報と価格表を掲載したカタログ。比較しやすいように簡潔にまとめています。
一つの商品の情報を掘り下げたいならオンラインショップがおすすめ!
各商品ページにて、その魅力、どんなライフスタイルに向いているか、注意事項なども掲載しています。
とりあえずInstagramをフォローしておく。
Instagramでは定期的にローソファに関する情報を発信しています。
フォローしておくだけでローソファの知識が深まるので、「ローソファ、ちょっと気になるけどまだそこまでじゃない」方はとりあえずフォローしてみてください!筆者と仲間が必死こいてネタを考えています。
ショールームでソファを試してみる。
座面が好きな硬さ/柔らかさかどうか、造りはしっかりしているか、写真では伝わりきらないソファの印象など、ソファのリアルはショールームに詰まっています。
ショールームスタッフにその場で質問・相談できるので、ソファ探しが一気に進むはず!ネットで調べすぎて眼精疲労になる前に、ぜひご来店くださいませ。
他のコラムも読んで、HAREM MAGAZINEを回遊する。
広く浅く軽く知りたい方はInstagramのフォロー、しっかり深く知りたい方は「HAREM MAGAZINE」がおすすめ。これこれ、このコラムが載ってるWEBメディアのことです。
右上の三本線タップでメニューをひらけば、検索機能やカテゴリで欲しい情報にすぐ辿り着けます。あれこれ触ってみてくださいね!
和室に革命を起こす!かな?ローソファ。
筆が乗って気付けばえらいボリュームのコラムになってしまいました。
ここまで読んでくださっている方もきっと和室ラヴァー。ありがとうございます!私もです!
中1まで和室で育ち、思春期は反抗期で洋室だったけど、社会人になって友人とルームシェアを始める時は真っ先に和室を選び(いいの!?と驚かれた)、結婚後の二度の引越しも「和室ある?」を条件に部屋探し。
そんな私にとって「新築マンションから和室が消えつつある」と聞いた時はショックでしたが、最近はまた「小上がりの和室」として人気が再燃しているそうで。新しい形になって続いていくの、すごくいいと思う。
仕事に、家事に、子育てに、家の外でも内でも忙しい方が多いと思いますが、そんな張り詰めた心を緩めてくれるのが和室のいいところです。
テレワーカーの私は和室を仕事部屋にしていますが、休憩中に畳に転がって天井を見ていると目と心が休まります。疲れすぎ。
このコラムを読んで、「和室にローソファ…いいかも」という人が一人でも増えれば幸いです。
リラックス度の高い和室とローソファが出会えば、和室に革命が起こりますよ!多分!
HAREM 和室を応援する会・会長より
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