コラム vol.62
エクステリアとしてのソファ
ソファといえば「インテリア」または室内装飾品として家の中を彩る家具として利用されているのが一般的です。
では、本当にソファは室内でしか利用できないのでしょうか?そこで、今回はエクステリアとしてのソファの可能性について考えてみたいと思います。
『エクステリアとは』
エクステリアという言葉はインテリアの対語として存在します。インテリアが「室内」を意味することに対して、エクステリアは「屋外」を意味します。
住居についてのエクステリアは、一般的に以下の3つの区画に分類されます。
・ファサード(建物の正面、玄関まわり等)
・プライベート(楽しみを求める場所、庭等)
・ヤード(生活に必要となる場所、物置、選択場)
日本という国は土地が少なく、アメリカのような広大な敷地に巨大な住居とバックヤードという住環境を手に入れる事ができる人は少数派です。そのため、日本の建築はエクステリアよりも手軽に取り掛かれるインテリアが発展してきたといわれています。
そんなエクステリアの一番の醍醐味はやはりプライベートのライフスタイルを充実させる「庭」にあるのではないでしょうか。世界共通、庭こそが人が本当の楽しみを見出す場ではないかと考える私は(参考:イスラム建築の庭園)、室内での団欒を演出するソファが屋外でも同様の効果を発揮できるのではと仮説をたててみました。
『エクステリアとしてのソファ』
まず、庭におけるエクステリアの代表的なものといえば「デッキ」です。デッキとは、庭への窓を開けたすぐ側に設置するレクリエーションスペースの事です。よくこのデッキの上に机やベンチを設置してバーベキューパーティーをしているご家庭がいらっしゃいますね。
このデッキの上には腰掛けるものとして、机や椅子というものはよく見かけますがソファを見かけた事がありません。ここにソファがエクステリアとして活躍できる可能性を感じてしまいます。雨露をしのげる材質にするのか、それともソファカバーだけを交換するのか。とにかく風に飛ばされない程度に軽いソファがいいですね。
では庭ではどうでしょうか。芝生の生えたスペースで寝転ぶためのソファなんてものもあってもいいのではないでしょうか。
つまり、エクステリアとしてのソファがもし実現するとしたら、屋内屋外兼用であり持ち運びができる。こういったコンバーチブルでポータブルなソファになる可能性が高いですね。
ソファは「くつろぎ」を演出する家具でありインテリアとして認識されていますが、別にそれは室内に留める必要はなくもっと様々なシーンに出てきてもいいと思うのです。