コラム vol.11
ソファの歴史。そういえば、ソファって一体どういう経緯でできたの?
普段座り慣れているソファですが、よくよく思い返してみるとどういう歴史があるのか気にしたことありませんね。
「ソファの歴史」について、振り返って見ることにしました。
ソファの語源というのは、アラビア語の「suffah(サファー)」が由来となっているようです。
(その他の呼称)
・カウチ(couch)-フランス語でベッドを指す
・カナペ(canape)-「背もたれ」「肘掛け」「クッションのある座面」で構成される椅子。
・セッティ(settee)-2人以上腰掛けられる、背もたれと肘掛けのあるソファ
・チェスターフィールド(chesterfield)-イギリスの家具会社の名前
など主に「フランス」「イギリス」で使用された呼称が多いように思います。
発祥の期限は18世紀の「フランス」とされており、当時の王侯貴族がゆったりと会話を楽しむために広まったとされています。
「王侯貴族」の仕事は人間関係の形成が最優先事項であり、そんなときに相手との距離を縮める場に「ソファー」の快適な座り心地の良さが適してしたのでしょう。
それ以上に、自分の「ステータス」を確認する意味でソファに「装飾」をほどこしていたという記録もあります。
ヨーロッパ意外にも、「アラブ圏」のトルコには「devan(ディバン)」というソファに似たものが存在し、足掛けで有名な「Ottoman(オットマン)」はかの「オスマン帝国」に由来しています。
イスラム圏、キリスト教圏の文化が交わって育まれてきた家具がソファという事なのかもしれません。
元々ソファというのは洋の東西でいえば、西洋の文化にマッチした家具なのかもしれません。
そして、日本で近代まで登場しなかった理由は一体なぜでしょうか。
日本の文化で特徴的な事といえば「家で靴を脱ぐ」という習慣でしょう。
そして、ソファの普及した地域では「室内でも靴を履きっぱなし」という事が当たり前でした。
足が臭くなりながらも頑なに靴を脱がない西洋人には、ソファというのは靴を履きながらもくつろげる限られたスペースだったのでしょう。
それに対して日本人は室内で靴を脱ぐので床全てがくつろぎスペースでした。
そのため、こういった家具があまり普及しなかったのでしょう。
今では日本でも欧米の文化が流入し家でソファに座る人が増えました。
そして、最近では日本人のライフスタイルにマッチした「ローソファー」という座布団とソファのハイブリッドタイプまで出現しているようです。
そういう意味では、長い歴史を経てソファは洋の東西問わずワールドワイドな家具になってきたのかもしれませんね。